会社概要 これまで北海道から九州まで全国各地の仏教美術の修復を通して さまざまなご縁を結ばせていただきました。 すでに仏像だけでも等身大を超えるものから 小指の先ほどのものまで三千体におよびます。 ここに紹介させていただくのはほんの一端にすぎません。 形あるものの宿命として、いつか壊れる時が来ます。仏像とてその例外ではありません。先人たちは「壊れる」ことにあらがわず、むしろ「壊れる」ことを受け入れ、修理することによって再び新たな命をよみがえらせようと考えたのです。仏像には修理をしやすくするために様々な工夫がなされています。解体しやすいよう水に溶ける「にかわ」で部材を接着し、胡粉や土の粉で下地を塗り固めました。また寄せ木造りは痛んだ部材を取り替えることが容易に出来る工夫です。 壊れるのとは少し違いますが、生き直すという意味では私自身にも思い当たります。かつて私は人並みに会社に働き、仕事や生活に追われる毎日を過ごしておりました。しかしいつしか、このままで良いのだろうかと考えるようになり、何の宛なく辞表を出したのが30才を目前にした頃でした。金もコネも技術もない私でしたが、とにかく自分の得心のいく仕事がしたいと念じていたのです。もともと美術関係は私の得意な分野でした。自分の好きな道に入るのですから、とことん頑張って結局何も出来なかったらその時は潔くサラリーマンに戻ろうと覚悟していました。以来二十余年、縁に生かされて今の私が在ります。 ![]() ![]()
![]()
![]()
|
![]() |